SSブログ

過去最大の補正予算って本当なのか!? [から騒ぎ]

2021年12月20日、補正予算が国会成立した。
歳出総額は過去最大で約36兆円にのぼるという。

岸田内閣は「子育て世代への臨時特別給付金」や「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金」や困窮学生向けの「就学継続資金」、企業向けには「事業復活支援金」と、コロナ禍が落ち着いてきた中でも、なぞに手厚い支援メニューを用意してきた。

私は前回の投稿の補記で、前年2020年度の補正予算の繰越金が30兆円もある状況で、また追加の補正予算を組んで経済対策をやるのだと喧伝していることに対し、私なりの皮肉を言ってみた。

(以下)
新任の部門責任者が前任の責任者の施策を正しく検証することなしに、新しい施策のアドバルーンを上げて、まわりにアピールする、組織にあるあるな状況と一緒である。

そうやって【雑に】国富が使われる、、、決して望ましいことではない。

→ バラマキ政策を超える-2021年衆議院選挙によせて

しかし、事の真相はそこではない。

というか、前年度補正予算の30兆円レベル(国家予算の3割だ!)の予算未執行分がどう消化されるのか?あるいは消化されずに国庫に戻されるのか?この未執行分は今回新年度補正予算とどう関連しているのか?といったことを追いかけることこそ、重要なことなのだ。

国家予算編成の元「中の人」高橋洋一政策工房会長による解説はこうだ!
→ 補正予算過去最大36兆円!の大嘘 
(高橋洋一チャンネル)

新年度予算に組み込まれた支援メニューのいくつかは前年度の‘売れ残り’(=執行残予算)を新年度に‘新商品’(=新年度予算)であるかのように見せて、書き換えたものにすぎない。したがって報道されている補正予算36兆円のうち、この重複分約10兆円弱を差し引いた純粋な新規予算は、特別に大きなものではない。

むしろ安倍・菅政権下、約100兆円という世界のトップレベルの補正予算を編成しながら、3割も未消化で終わらせてしまった。このため日本の景気回復が他の先進国に比べて遅れてしまった現状がある。このことが問題である。

予算執行ができなかったのは、端的には‘補助金系’支出の支援策が多く、これらの施策は、申請がなかったり、申請に手間取ったりするために、支出がなかなか難しいことに起因している。だから新年度予算を同じような‘補助金系’支出中心とすれば、また同じように未執行となる可能性がある。

‘補助金系’支出の方法には‘概算払い’と‘精算払い’の2種類がある。本来緊急時にはスムーズな支給が可能となる‘概算払い’が適しているが、‘精算払い’中心の運用になっていた。

このあたりは本会議でも、支援のスピードをいかに高めるのかを考えて、私なりに提言を行っている。
→ シンプルな給付金の支給ルール

実は私、高橋洋一氏は菅内閣官房参与に登用されてもいたし、新自由主義を推進する勢力の知恵袋なのだろうと思っていたが、そういう勝手なレッテル貼りはよくない。反省しよう。

確実な予算執行の方法として、「減税」や「社会保険料の減免」などラディカルな提言をしているところは、なかなかにおもしろいと思った。(それこそ、れいわの政策主張の中にまるごと取り込んだら、迫力を出せそうだと思う。)勉強になりました。ありがとうございます。


nice!(0)  コメント(239) 
共通テーマ:blog

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。