SSブログ

大地震がきた!④ [日常]

3月12日、テレビはあり得ないような災害の映像を流し続けている。福島原発関連の情報が不気味である。母の無事は妻が叔母さんの夫・Oさん経由で確認。叔母さんと一緒にいることがわかった。ひとまずほっとする。

仙台に妻子を残し、単身東京で働いている友人のKが、レンタカーを借りてこれから仙台に向かうと言う。止めた方がいいよ、気持ちはわかるけれど・・・わが家にいた人たち(妻、義母、私)が代わる代わる電話で引き止めるが、言うことを聞かない。説得する妻はもう涙声だ。いくらアドリブが強い男でも、早晩どこかで足止めを喰らうぞ、福島を通るんでしょ?放射能洩れの状況は政府が発表している通りとは限らないぞ?大丈夫なのかよ。

危機管理上テレビをつけているが、恐ろしい津波の映像と、繰り返しの同じ死亡者のテロップと、暗いトーンのACの広告etc.で気が滅入る。夕方娘と近所の公園に遊びに出る、早く帰ってきなさいよと妻。

公園には3人の女子中学生(?)と保育園の友だちのNちゃんファミリーがいた。娘はまずNちゃんとシーソーをして遊んだ。女子中学生グループに頼んで、占拠されてたブランコのうちひとつを空けてもらった。そのブランコにお待ちかねだった娘とNちゃんは交互に乗って遊んだ。娘より1クラス上のNちゃんはひざの曲げ具合でブランコを揺らすコツを知っている。娘はそこまで上手ではなく、後ろから押してやって揺れを大きくしてやる。Kから電話がきた。「青ちゃん、テレビ見てる?爆発したよ。俺が見てんのはNHKだけど、1号機の建物が前の状態と明らかに違うんだよ、どう見ても爆発したようだ」

すわ、メルトダウン!!放射能拡散!!再臨界!!
非現実のような現実に引き戻されたが、この現実は今までの現実とは違う現実だ。本当は実家の秋田に帰る予定だったというNちゃんのパパに、福島の原発が爆発したと言う未確認情報がありますと伝えると、こちらは無邪気な子どもたちのブランコ遊びを切り上げさせると、気もそぞろに帰宅した。

家では深刻な表情の妻が早く入りなさいと言って迎える。
ママ友からの転送メールで、コスモ石油の火災で有害物質が雨になって降るから、傘や雨カッパを持ち歩き、肌に付着しないようにという注意喚起のメールである。
「Yちゃんパパと相談して、カッパを買ってきなさい」と妻に言われるまま、雨カッパを大人・子ども分あわせ5着買ってくる。

夜、福島第一原発の爆発的事象について、枝野官房長官からの記者発表があった。今回の爆発は原子炉の格納容器が爆発したのではなく、格納容器のさらに外を覆っているコンクリートと鉄筋の建屋の壁が崩壊したと言う説明がなされた。放射性物質のモニタリング数値も爆発的事象のあとに むしろ減少しているとの説明があった。事態は未だ深刻であることには違いはないが、最悪の炉心溶融(メルトダウン)は起っていないことが一応、政府から発表されたわけだ。

いつもと違う気分で一日が過ぎていった。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。